2017.08.23
No.36 「クニ・三上トリオ」が今年も来藤 今宵「一祥庵」がニューヨークに!
佇む「和食処一祥庵」 通常は昼食のみの営業。しかし今日は店内から暖かな光が漏れている。 コンサート開始まで、おいしい食事に舌鼓。ゆったりとした時間が流れている。 女将のお話し。柔らかな光の灯るこの蔵は200年前に建てられたのだという。 クニ・三上トリオの登場。お客さんのスマホに向かってポーズ。トークが繰り広げられ、会場が笑いに包まれる。 かと思いきや、流れるようにピアノソロが始まった。会場に音色が響き渡る。 音に酔う、贅沢な時間の始まり。 写真を撮る時間が勿体無い。演奏が始まると皆、音に浸る。 音楽の間に絶妙なバランスで入るクニ・三上さんの軽快なトークが聞くひとを飽きさせない。 「ポスターに書いてある演目はさっさとやってしまおう。スケートでいう規定種目だ。今で言うショートプログラムかな」 本日限りの演目、本日限りの音に、昔ながらの旅籠が包まれていく。 藤枝でありながら、この時、この場所だけは別世界であるような、特別な一夜が更けていった。 さて、今回は大人率の高いコンサートでしたが、ふだんからクニ・三上さんのコンサートに年齢制限はありません。0歳~参加できるそうです。3世代でやってくる場合もあり、演目を選ぶのに一苦労することもあるそうです。 今回のコンサートにも至る所に音楽って楽しい!と思えるような内容が盛り込まれていました。おしゃれな曲をよくよく聞くとジブリの「崖の上のポニョ」のテーマだったり、最後は全員の知っている「大きなのっぽの古時計」を演奏にのせてみんなで歌ったり。こういった仕掛けで、ジャズに詳しくないけれど音楽は好き!というひとまで巻き込んでいくのでしょう。 クニ・三上さんがこの場所を気に入って、ジャズに気軽に親しんで欲しいという想いを持って、今までもコンサートを開催してきたそうです。毎年、春秋の帰国時に行われるジャパンツアーの折には藤枝にもわざわざ寄ってくれます。 最後はCD販売とサイン会が行われました。演目もお客さんからのリクエストに応えてくださったり、とても気さくなクニ・三上トリオさんの魅力に引き込まれた一夜でした。 趣のある素敵な空間で、親方が作る美味しい料理を味わいに行ってみてはいかがでしょうか。 ]]>